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改善事例:脳梗塞左片麻痺(70代)

この方のプロフィール

疾患脳梗塞による左片麻痺年代・性別70代
利用期間3か月頻度・1回の時間週1回・90分
利用形態通所コース通常コース

Summary

この事例の概要

脳梗塞の後遺症で左半身に麻痺が残り、歩くことに強い怖さを抱えておられた70代の方です。足を前に出すのが怖いため一歩が小さくなり、歩く速さも落ちていました。麻痺のある側への働きかけ、麻痺のない側の機能訓練、姿勢と動作の練習、そしてご自宅での自主訓練を組み合わせて取り組んでいただきました。怖さがすべて消えたわけではありませんが、一歩の大きさと歩く速さがはっきり変わっています。

Change

ご利用前とご利用後の変化

ご利用前

  • 歩くときの怖さから、恐る恐る足を前に出していた
  • 一歩が小さく、歩く速さも落ちていた
  • 自分の身体が変わるという実感が持てなかった

→

ご利用後(3か月)

  • 足を前に出すことへの怖さが減った
  • 一歩が大きくなり、歩く速さも上がった
  • 自主訓練を続ける習慣がついた
ご利用前の歩行
ご利用後の歩行

Situation

ご相談いただいた時の状況

初めてお会いしたとき、歩く様子でまず目についたのは足の運び方でした。転ぶことへの怖さから、一歩ずつ恐る恐る足を前に出しておられ、そのぶん歩幅が狭くなっていました。

怖さがあると身体は自然とかたくなり、足はさらに出にくくなります。歩きにくさが怖さを強め、その怖さがまた歩きにくさを生む。この繰り返しをどこで止めるかが、最初の課題でした。

ご本人が困っておられたこと

  • 足を前に出すのが怖く、一歩が小さくなってしまう
  • 歩く速さが落ち、外での移動に時間がかかる
  • リハビリを続けても変わる実感が持てない

Program

当センターで行ったリハビリの内容

麻痺のある左側だけを動かすのではなく、身体全体で歩きを支えられる状態をつくることを目指しました。左の手足には神経と筋肉の働きを引き出す運動療法を行い、麻痺のない右側には支える力を高める訓練を行っています。

そのうえで姿勢と動作を整え、ご自宅で続けていただく自主訓練をお伝えしました。週1回の時間だけで変えるのではなく、残りの6日をどう過ごすかまで含めて組み立てています。

リハビリの組み立て

内容ねらい
麻痺側への運動療法左の手足の神経と筋肉の働きを引き出し、動きの土台をつくります。
非麻痺側への機能訓練右側で身体を支える力を高め、歩くときの安定につなげます。
姿勢と動作の練習足を前に出しやすい姿勢を身につけ、怖さのもとを減らします。
自主訓練の指導ご自宅で続けられる内容にし、週1回の変化を保ちます。

怖さへの向き合い方

怖さは気持ちの問題として片づけず、身体の状態から扱いました。支えがある状態で足を前に出す経験を重ね、「出しても大丈夫だった」という感覚を少しずつ積み上げています。

Progress

経過と、現在の状態

リハビリを重ねるうちに、足を前に出すことへの怖さが徐々に減っていきました。それにともなって一歩が大きくなり、歩く速さも上がっています。

ご本人からは、背中に初めて神経の刺激が入った気がした、というお話がありました。ご自身の身体が変わりうるという実感につながった場面だったと思います。

怖さが完全になくなったわけではありません。ただ、ご自宅での自主訓練を続けられていることが、いま何より大きな変化です。

Voice

ご本人・ご家族の声

完全に歩くときの怖さが無くなったわけではないけれど、自分で頑張ることや、先生と一緒に運動を行うことで、こんなにも変化があるとは思いませんでした。何より、はじめて背中の神経に刺激が入った気がしました。

ご本人(70代)

Staff

担当者

施設長・理学療法士の滑川実信

滑川 実信(理学療法士)

総合病院にて臨床16年(入院・外来・介護施設・通所・訪問)/脳血管疾患・パーキンソン病・整形疾患・難病

メッセージ

歩くときの怖さをやわらげることと、歩行の安定を高めることの両方に関わることができました。「はじめて背中の神経に刺激が入った気がする」と感動していただけたときは、私たちもとてもうれしく思いました。ご自宅での自主訓練を今後も続けていただけるよう、内容を見直しながらお手伝いしてまいります。

掲載内容はご本人・ご家族の同意を得たものです。
リハビリの成果には個人差があり、同様の結果をお約束するものではありません。

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